中小企業が経営を安定させるためには、利益を出すことはもちろん、適切に税金対策を行うことも大切です。
とはいえ、税金対策の必要性を把握しないまま、うまく税金対策ができていないという企業も少なくありません。
ここでは中小企業が税金対策を行う必要性をご紹介します。
中小企業が税金対策をする必要性・メリット
資金確保のため
一般的に中小企業は大企業に比べて資金繰りが難しくなるケースが多く、税負担に苦労する場合もあります。
効果的な税金対策により支払う税金を少なくし、事業資金を確保する必要があります。
企業が毎年安定して収益を得られる保証はありません。
利益が多い年に適切に税金対策を行うことは経営の安定化にもつながります。
大企業よりも税負担が大きいため
資本金1億円超の大企業の法人実効税率は30.62%、資本金1億円以下の中小企業の法人実効税率は34.59%です。
中小企業には一定の税優遇が適用されていますが、法人税率は中小企業の方が大企業よりも多くなっています。
大企業に比べて経営状況が不安定になりやすいため
中小企業は大企業とは異なり、限られた資金のなかで運営しています。
経済の波や世界情勢により経営がいつも順調にはいかない場合があります。
このような厳しい状況下で経営を安定させるためには税金対策を行いながら利益を上げていく必要があります。
不安定な経営状況になりやすい中小企業が安定的な経営を行うためには適切な税金対策が必須となります。
中小企業の主な税制優遇
中小企業にはさまざまな税制優遇があり、これらの制度を活用して企業運営をすることで、税金の払いすぎを防げます。
中小企業の主な税制優遇には次のようなものがあります。
法人税率の軽減
法人税率は23.2%ですが、所得が800万円以下の部分は15%になります。
欠損金の繰越控除
赤字が発生した場合、10年間にわたり欠損金を繰り越せます。
少額減価償却資産の特例
取得価格が30万円未満の場合、合計300万円までに限り、即時で全額経費にできます。
欠損金の組戻還付
前年度が黒字で今季が赤字になった場合、前年度に支払った法人税の還付を受けられます。
交際費課税の特例
原則として交際費は損益算入できませんが、年800万円分または接待飲食費の50%を損金算入できます。
税金対策は税理士にアドバイスをもらうと効果的
中小企業は資金確保や経営安定のため、適切に税金対策をする必要があります。
効果的に節税するためには、税理士に相談して自社に合った対策を行うことが大切です。
節税効果を高めたい場合は税理士に相談してアドバイスをもらうと効果的です。