節税とは?
法人や個人事業主として事業所得がある場合、しっかり確定申告をして納税する必要があります。ですが確定申告後、納税額を確認すると「想像以上に多いな」と思った経験はありませんか。
税金が多すぎる場合、もしかしたら節税対策を十分に行っていない可能性があります。
また、節税対策には「良い節税」と「悪い節税」があり、「悪い節税」つまり脱税をしてしまうと大変なことになってしまいます。
今回は、そんな節税対策についてご紹介致します。
脱税と節税の違い
まず基本的な税金の考え方を押さえておきましょう。
各種控除や経費を計上すると税金の計算の大本となる金額をその分減らすことができ、結果的に税金が減ることになります。この「税金の計算の大本となる金額」のことを「課税所得」と言います。
節税とは、上記のようなプロセスを踏む中で、税制上のルールをきちんと守り、税金を払いすぎないようにすることです。
逆に脱税は、税制上のルールを逸脱して税金を減らそうとすることです。
節税は、決められたルールの中で税金額を軽くしていく行為なので、問題はありません。
脱税の場合は、申告すべき所得額を低く申告したり、経費を計上しすぎて課税所得をを低くしすぎてしまった、などの行為が脱税行為にあたります。
節税をするとお金が減る?
「節税」というと税金の支払いが少なくなるため、資金がたまるというイメージがあるかもしれません。
しかし、節税手段の90%以上は、支出を伴うため、逆にお金が減ってしまう可能性もあります。
なぜお金が貯まらないか
なぜ節税をしているのに、お金が貯まらないのでしょうか。
税金は「収益-費用=利益」の利益に対して、課税されます。次の2つのパターンで考えてみましょう。
①利益100万円 節税なし 100×35%(現在の税率)=65万
②利益100万円 節税100万円 (100-100)×35%(現在の税率)=0円
①だと35万円の税金が発生していたので、②の節税方法を取ったことで、35万円節税できたことになります。
しかし①が65万円残っていたのに対して、②だと全くお金が残っていないのです。
借入返済の罠について
また、借入金についても気を付けておく必要があります。
意外と知られていませんが、「借入金の元金の返済は費用にはならない」のです。
銀行からからの借入金が利益になり税金がかかることはありませんが、返済はその逆で費用にならないのです。