財産を子どもや孫にできるだけ多く残したいと考えている方は多いでしょう。
しかし、贈与税がどれだけかかるか分からず、贈与に踏み切れないという方も少なくありません。
贈与税にはいくつかの控除制度が設けられており、これをうまく利用すると非課税で贈与できます。
この記事では、贈与税の税金対策として特に代表的な4つの方法をご紹介します。
■贈与税とは
自分の保有している財産を無償でほかの人にあげることを「贈与」といいます。
一定額以上の贈与を受けた人には贈与税が課されます。
贈与税は個人から財産をもらったときにかかり、
会社などの法人から財産をもらった場合には贈与税はかかりませんが、所得税・住民税がかかります。
■贈与税がかからない4つの方法
*基礎控除内で贈与する
贈与税には年間110万円の基礎控除があります。
つまり、年間110万円以下の贈与であれば非課税で贈与をすることができます。
時間をかけて行っていけば、贈与税だけでなく相続税の節税にもなります。
これを暦年贈与と言います。
注意点は相続開始前3年以内の贈与は相続財産に持ち戻され、相続税の対象となる点です。
暦年贈与は早いうちから計画的に行い税金対策をするのが大切です。
*相続時精算課税を利用する
60歳以上の父母や祖父母から20歳以上の子または孫に贈与をする場合、
財産の種類、金額、回数に制限なく特別控除が2,500万円まで適用できるという制度です。
相続時精算課税では2,500万円まで贈与税が非課税になりますが、
贈与した人が亡くなった場合、相続財産に加えて過去に生前贈与した財産にも相続税が課されます。
将来値上がりが期待されるものの贈与では大きな節税に繋がる可能性があります。
*夫婦間ならおしどり贈与を利用する
結婚から20年以上経過した夫婦に適用される控除で、
現在保有している自宅やこれから購入する自宅資金を配偶者に贈与する場合、
最大2,000万円まで贈与税が非課税となり税金対策ができます。
*住宅取得等資金の贈与の非課税制度を利用する
2023年12月31日までの間に父母または祖父母から、
20歳以上の子または孫に対して居住用住宅の購入や新築・増改築の頭金援助のため、
金銭を譲与した際に最大1500万円まで非課税となる制度です。
■制度をうまく利用すれば税金対策ができる
贈与税の税金対策の代表的な方法をご紹介しました。
贈与をうまく使うことで相続税の税金対策にもなりますので、
適用できる制度がある場合には積極的に活用しましょう。
どのような制度を活用したら良いのか分からない場合や、
効果的な贈与税、相続税の税金対策をしたら良いのかわからないという場合は税理士に相談しておくと安心です。