創業融資② 融資を受ける基本姿勢②

創業融資② 融資を受ける基本姿勢②


今回は前回に引き続き融資の心構えについて事例を交えて記しておこうかと思います。
前回では嘘なく正直に創業計画を作成し融資の申し込みをしてください、とのお願いでした。
今回はある事例で実際に相談に来られた方のお話です。

その事例とは、個人事業として飲食店を経営していた方が飲食店の店舗拡大とそれとは別になる商品売買業を行うための法人の設立とその商品の仕入資金について融資を受けたいとの申し出でした。
事業としてはバクっとして表現していますが、具体的な融資の目的は、飲食店の拡大に伴う地代家賃・人件費他の設備・運転資金の融資、それから商品販売業を行う法人の設立から事務所の地代家賃・人件費・商品在庫を保管しておく倉庫の家賃代他、について融資を受けるというものでした。

事業を拡大して売上を伸ばしつつ、別種の事業も行っていくことは、各々の事業継続に多大な時間と労力を費やすことになりますが、多角的に事業を経営することは計画的に考え抜かれたものであれば、一方の売上が落ち込んでももう一方の事業で所得を維持できることにつながり、リスクの分担としてメリットがあります。

しかし、そのメリットは事業がひとまず軌道に乗った後の話であり、融資の場面では、飲食店の事業主と法人の代表者は同一人物でしたので、結局は両方の事業を一括して融資を受けなければならず、融資の限度額との関係で一方にかけられる融資額の金額が仮に一方のみについて融資を受けるときと比べて半減することになります。

どのように半減するかはひとまず置いて置き、複数の事業を一人で経営する場合には融資を受ける際に注意が必要です。あまり欲張って金もうけに走ろうとせず段階を踏んで同種・異種の事業を展開していき、その展開が進む速度に応じてさらなる融資を受けるというようなスケジュールを組むべきです。起業後成功したはずの事業が一つも成功しなかったということになる可能性が高まります。

以上の考え方をすべきとなったのは、かかる創業者が法人での商品販売業の新規事業についても欲張って融資を受けたいがために、飲食業の店舗拡大については自身で融資を受け、自身とは別なる人物を担ぎ上げて法人の事業について融資を受けさせようとした事例でした。

一見すると、別人が融資を受けるのであるから形式上は何も問題はないとも見えますが、創業者が別人の名義を借りて実質的には法人の融資を受けたということになり、いわゆる「名義借り」として嘘の融資となります。やはりこれは真実を隠して金銭を取得したということで詐欺罪に問われる可能性が出てきます。また、このような融資(金銭消費貸借契約)は真意なく借入申し込みの意思表示をしたということで契約無効として直ちに実行された資金の返還義務が発生します。この後においてはもはや融資を受けることは不可能でしょう。

今回のお伝えしておきたい融資における基本姿勢とは、借主の名義をいろんな意味で偽ることはしてはならないということです。

起業したい方でこのような考え方をお持ちの場合は、当事務所においては、まずは基本姿勢を正して頂くかの指導をさせて頂いております。税理士事務所の中には偽りの名義による融資に積極的に加担する事務所もあるでしょう。
他方でこのような姿勢が見えた段階で相談をお断りする方針の事務所もあるでしょう。融資が希望通りに実行されたとしても、あとあといろんな形でモメるお客様であることは明白です。

融資の相談に乗っていると実に様々な考え方を持った人がいるんだなあと思います。
他人の名義を借りて事業を行った場合、その他人には大きな負債がのしかかります。どれだけ他人に迷惑をかける気でしょうか。融資を受ける時点では事業は青写真に過ぎず、事業がスタートし軌道に乗り成功しその大きな負債がなくなる保証などありません。
第一、名義借りをする人間を信用することはできません。
このような場合には、税理士として厳しく対応しようと考えます。


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