起業前に必ず確認しておくべきこと! 12

起業前に必ず確認しておくべきこと! 12

銀行口座の開設について

事業を法人化した場合には、会社名義の銀行口座を開設する必要があります。

個人事業主として活動する場合には、社長個人の銀行口座と事業用の口座を分ける必要はありません。

しかし、法人化した後には個人と会社の銀行口座を分けておかないと事業の売り上げ入金が社長個人としての収入とみなされてしまう可能性があるためです。

法人名義の銀行口座開設は個人としての口座開設よりも手続きに時間がかかる可能性がありますので、法人設立後すぐに法人名義の口座を使い始めたい場合には、法人設立手続きと口座開設の手続きをセットで検討する必要があります。

 

法人の銀行口座を作るのは大変?

法人名義の銀行口座を開設するのには、金融機関の窓口で手続きをしてから1週間から2週間程度は必要になります。

その際、必要書類として法人の履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要になることに注意が必要です。

履歴事項全部証明書は法人設立の登記が完了してから1週間から2週間が経過しないと発行してもらうことができませんから、トータルで考えると口座開設までは2週間から1ヶ月間は見ておかなくてはなりません。

 

どんな書類が必要?

法人名義の銀行口座を開設するためには、一般的には以下のような書類を揃える必要があります。

・口座開設の依頼書(金融機関の窓口にあります)

・会社の定款(公証役場の認証を受けたもの)

・会社代表印

・会社代表印の印鑑証明

・履歴事項全部証明書(登記簿謄本)

・窓口に行く人の身分証明書

・銀行印として使う予定の印鑑

 

口座開設が断られる具体的なケース

法人名義の口座開設を金融機関に申し込んだものの、断られてしまうこともあります。多い具体的な理由としては以下のようなものが挙げられます。

 

・事業所の実態がないと判断された場合

口座開設時には主たる事業所を置いているオフィスの賃貸借契約書の提出が求められます。

税金対策のための法人のような場合、事務所に固定電話を引いていなかったり公共料金の引き落としがないようなケースには「事業所としての実態がない」として口座開設を断られてしまう可能性があります。

 

・資本金額の問題

現行法では、株式会社の資本金は1円であっても設立できることになっています。

しかし、資本金が1円ということは「事業スタート時の所持金が1円しかない」ということですから、金融機関としては「なんだこの会社は?」ということになってしまいがちです(結果として口座開設を断られる可能性があります。)

 

・定款内容に注意

会社設立時には会社の根本ルールとして定款という書類を作成します。

定款には商号や資本金の金額、本店所在地を記載する他に「事業目的」を記載する必要があります。

この事業目的に関してはできるだけ幅広い内容にすることが多いですが、たとえば「営利を目的とする一切の事業」といったようにあまりにも事業内容が不明瞭である場合には口座開設が認められない可能性があります(その他金融機関が怪しむような内容は基本的にNGです)。

事業目的をこれから作る場合には、会社の主たる事業の内容についてできる限り具体的に記した上で、「前各号に附帯または関連する一切の事項」といったように記載するのが一般的です。

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